

経営者の考え方や、経営方針をどのように就業規則に盛り込むか検討し、どのような就業規則にするか方向性を決めます。会社の将来へのビジョンを従業員に伝える絶好の機会であるとも言えます。
就業規則の素案を作成します。作成方法のひとつに会社内で作成する方法もありますが、社会保険労務士に作成を依頼するという方法もあります。
法律で 就業規則に必ず記載しなければならない【絶対的記載事項】や、定めをしたら(例・・・退職手当等)必ず就業規則に記載しなければならなくなる【相対的記載事項】の記載漏れが無いかを確認します。また法律基準を下回る記載がないかの確認も重要です。
会社を取り巻く労働関係の法律は頻繁に改正することもあり、法改正項目などは要チェックです。
就業規則の素案を従業員へ説明し、実態とかけ離れている点がないか確認します。就業規則の内容を再考し、経営者、従業員一丸となって会社の成長を目指せる就業規則を最終的に決定していきます。
就業規則の内容により、使用者と従業員の代表者との間で、労使協定の締結が必要なケースがあります。(時間外労働をさせることがある場合に必要な36協定といわれる労使協定など)
また、就業規則の届けとは別に労働基準監督署への届出が必要な労使協定もありますので、作成します。
従業員の過半数を代表する者の意見を聴き、それを意見書として書面を作成します。意見書とは、意見を聴くものであり、必ずしも同意を得る必要はありません。
しかし、労働条件は、労使対等の立場で決定するのが原則ですので、あくまでも一方的に決めるのではなく、従業員代表の意見については、できる限り尊重し、経営者・従業員ともに会社の成長を目指すものにすることが望ましいといえます。
意見書の様式は、特に定められていません。
なお、従業員の過半数を代表する労働者を選出する場合、次のような方法は認められません。
・ 使用者が一方的に指名する方法
・ 親睦会の代表者を自動的に労働者代表とする方法
・ 一定の役職者を自動的に労働者代表とする方法
・ 一定の範囲の役職者が互選により労働者代表を選出する方法
また、事業場全体の労働条件などについて管理する立場にある者(労務部長、労務課長など)は、労働者代表としては認められませんので注意が必要です。
事業場を管轄する労働基準監督署に、作成した就業規則を届けます。この際、意見書も一緒に添付します。
本店、支店等複数の事業場が有る場合は、事業場ごとに、それぞれの所在地を管轄する労働基準監督署長に届け出なければなりません。また、別規定や労使協定があれば、一緒に届出をすると手間が省けます。
届出をした就業規則は、従業員に周知しなければなりません。周知の方法は従業員一人一人に就業規則を配布する方法、各職場の見やすい場所に掲示する方法、あるいは従業員がいつでも見ることができるような場所に 備え付ける方法などがあります。
また周知方法として、就業規則を磁気テープ、磁気ディスク、その他これらに準ずるものに記録し、各作業場に当該記録の内容を常時確認できる機器(例・・・パソコンなど)を設置し、従業員が必要なときに容易に見ることができるようにしておくことでもよいとされています。
就業規則は従業員に周知されて初めて、効力を発生するので、社長の引出しに大切にしまってある就業規則はただの紙切れになる危険性があります。


